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マリオ真章 #198(LR_14)

 二人の背中を押して、自分の専用機に向かう。それだけ深緑のパーソナルカラーに染め上げられた機体は、間違えようが無い。
 出撃の誘導員に合図を送り、コックピットを開けさせた。ラダーを降ろして、足をかける。
「え、私たちは?」
「大丈夫。君らも出すよ。もうちょっとだけ待ってて」
 不安げに見つめる戒をなだめ、ラダーを巻き上げてコックピットに入った。ハッチを閉めて、ブリッジに通信を入れる。
「キノピオ、状況はどうだ?」
 小さな光学モニター一杯に、キノピオの顔が表示された。
<どうだって、何にも変わりませんよ。<グリーン2>も、まだ飛び回ってます>
「そうか。それは良かった。<グリーン2>との通信周波数は、<ブーツ>のと同じで良いんだな?」
<ちょっと待ってて下さい>
 キノピオの顔が後ろを向いた。代りに、巨大なアフロが画面を覆い尽くした。そのアフロが、モニターを掃除しながら左方向にフェードアウトする。
<ええ。合ってます>
「分かった。ありがとう」
 ブリッジとの通信を切り、外部スピーカーのスイッチを入れる。
「ハッチを開けてくれ」
「了解。カタパルトは?」
「いや、このままでいい」
「了解」
 誘導員は、コンソールのタッチパネルを操作して、正面のハッチを開けさせた。空と海と、立ち籠めた暗雲が良く見える。
「戒、覡。そこでじっとしてろ」
「え?」
 ハッチから吹き込んで来る風に、身を縮めていた二人は、キョトンとしたまま突っ立っていた。<ブーツ>を操作して、機体を屈めさせる。右のアームを床に着け、マニピュレーターを開いた。
「乗れ」
「は?」
「早くしろ。時間が惜しい」
 もたもたしている二人を、左のマニピュレーターを使って、右の掌に放り込んだ。上から左の掌を合わせて、機体を直立させた。
「揺れるから、気をつけろ」
「――!!」
 <ブーツ>の手の上で何か叫んでいるようだが、ぴったりと密封させたそこからは、はっきりとした訴えは聞こえて来ない。
<隊長>
 耳慣れない声が、通信機から飛び込んで来た。モニターには、やはり慣れない様子のミヤモトの顔が映っていた。
「来たか、ミヤモト。準備は良いな?」
<はい。早く行きましょう>
「ああ」

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ども。仮面ライターです。
趣味で文章を書き続けて8年くらい? の学生です。
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