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マリオ真章 #206(LR_22)

「キノピオ、もう一つ」
<なんでしょう?>
「砲撃班を呼び出せ」
<了解>
 キノピオがキーボードを叩くと、モニターが切り替わった。豊かなヒゲを蓄えた砲撃主任が、表情を引き締める。
「方法は問わない。道を開け」
<弾薬の制限は?>
「好きにしろ」
 砲撃主任の顔が、少しほころんだ。少年のように目を輝かせ、早速考えを巡らせている。
「艦の行く末、任せる」
<了解>
 主任は敬礼を取り、シートの上で姿勢を正した。
 すぐさま、前方の敵機を狙ったミサイルが飛ぶ。上空から飛んでくるミサイルや敵機を、自動制御された防衛砲塔が撃ち落とした。
 甲板の上で<ブーツ>が攻撃手段を欠き始めた所で、艦載兵器の全投入。砲撃班は自らの使命を果たすかのように、矢継ぎ早に<ファイヤー1>を射出した。
「<ブーツ>は順次、後退しろ」
 周囲の機体は手を休めることなく、メインカメラを小さく振った。ハッチに一番近い機体を確認し、順番に列をなす。引き金に指を当て、余力のある機体はマガジンを装填し直しながら、後ずさる。
 僕の機体は、まだ弾薬が残っている。
 パタパタの赤いタイプに狙いを絞り、陽動と留めの2発で仕留める。これで、撤退するまでの時間を稼ぐと共に、敵の指揮系統の瓦解を狙う。
 緑のパタパタは、<マリンポップ>の攻撃で続々と撃ち落とされて行く。物量に任せた攻撃が、量で圧倒していた敵を駆逐するものの、上級の赤いものは中々落とせない。僕の<ブーツ>で落とすか、艦の速度を上げて振り切るかのどちらかだろう。
 ピンポイントで右側の2機を落とし、すぐさま機体を返して左側の機体に銃口を向ける。トリガーに当てた指がボタンを押し込む直前に、正面からの攻撃で銃身が撃ち抜かれた。銃を捨て、レーダーへ目を落とす。
「囲まれた!? ちいっ」
 赤いパタパタが、孤立し始めた僕の機体を2重、3重に囲みつつある。味方の<ブーツ>は撤退をほぼ完了し、甲板の上には僕の機体が残るのみ。
 ここで背中を向けてスラスターを吹かせば、<マリンポップ>は遠慮なく最大速度で海域を突破出来る。
 だが、それが叶うかどうか……。
 スラスターの向きを変え、前から噴射するよう調整するまで待ってはくれまい。
 それならば――。
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ども。仮面ライターです。
趣味で文章を書き続けて8年くらい? の学生です。
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