FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

マリオ真章 #192(LR_8)

「本当ですか?」
 耳から入った情報が、ようやく頭の中で実を結んだらしい。ミヤモトは弾かれたように表情を輝かせ、鼻息も荒い。
「もとよりそのつもりだ。ミヤモト、お前は落ち着きなさい」
「は、はい」
 ミヤモトは勢い込んで、直立不動の姿勢を取った。そのままの勢いで敬礼を取り、左右に揺れ動きながら足場を取り直す。
「砲撃班。上空の敵機を蹴散らしてくれ。<グリーン2>には当てないようにな」
「了解」
 環境のやや奥まった位置がにわかに慌ただしくなる。
「火気管制、ロック解除」
「<ファイヤー1>、装填用意」
「了解。<ファイヤー1>装填用意」
 砲撃主任の指令矢継ぎ早に艦橋を駆け抜けていく。
 <ファイヤー1>は、最も旧式の砲弾で、電子機器による管制を考慮していないため、廉価で故障も少ない。その分、命中させるにはある程度の熟練を必要とすることから、昨今は実戦配備が減っていた。しかし、着弾後に爆発すると言う性質が「奴ら」にはよく効くということもあり、最近は再び主力兵器となりつつある。
「まだ撃つなよ。こちらの位置を知らせるだけだ」
「了解」
 砲撃主任は「撃ち方用意」と号令をかけ、緊張感を保った表情のまま前方を見据えていた。
「機関長、機関最大」
「了解。機関最大」
 砲撃班の右手前方で、機関長は機関室の面々に指令を送っていた。数秒の間を置いて、艦が僅かに揺れ動く。速度を上げて前進を始めたようだ。
「レーダー班、海中の熱紋は」
「12時の方向です」
「分かった。操舵班、聞こえたな」
「了解」
 操舵班は火事を握り締め、正確に真っ直ぐ進むよう整えた。その手元を見つめながら、艦長席に上がり、館内放送のスイッチを入れる。
「第1種戦闘配備。全乗員、持ち場につけ」
 号令を発すると、アラートが響いて艦橋入口にあった標識は、真っ赤なそれに切り替わる。
「なお、本艦はこれより発生中の低気圧に接近、突破を試みる。総員、一瞬たりとも気を抜くな」
「了解」
 ブリッジクルーが反応を返して来た。程よい緊張感が前進を駆け抜ける。こんなに気持ちのいい感覚は、初めてだった。
スポンサーサイト

theme : 日記
genre : 日記

comment

管理者にだけメッセージを送る

プロフィール

Maskedwriter

Author:Maskedwriter
ども。仮面ライターです。
趣味で文章を書き続けて8年くらい? の学生です。
どうぞよろしく。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。